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Author:【枠連投資馬券塾】出目馬券、サイン馬券 最新記事
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競馬小説
今日は1996年の話をしよう・・・・・・・ オールドファンと言われてしまうのだろうか? サンデー全盛期の時代、2頭の牝馬をご紹介したい まず1頭はビワハイジ浜田正光厩舎から1995年にデビューした(このシリーズ2回目の登場の浜田正光厩舎) デビュー後の札幌3歳Sも快勝し暮れの阪神JF(GⅠ)であの馬と激突する 90年代の名牝と言えばヒシアマゾンそして、それ以上に名前が挙がるのがエアグルーヴだろう ビワハイジとエアグルーヴの初対決はこの阪神JFだった 前評判を逆転しビワハイジが制した・・・・・ 競争成績でビワがエアを上回ったのは後にも先にもこの1戦だけ、桜花賞TRではエアの2着、エアの居ない桜花賞ではファイトガリバーに勝たれ大敗、続いてオークスではなくダービーに挑戦と言う仰天プランが飛び出した これに関して、「どうせ距離がダメならダービーへ」と陣営だったそうだ 対してエアグルーブは母仔オークス制覇や天皇賞秋を制するなどJCでも上位に入り競争成績に関してはまさに90年代の名牝と言えるやろう ================= 2頭とも第2の生活、繁殖入り後だが エアグルーヴは初年度こそアドマイヤグルーヴを輩出したが、以後はイントゥザグルーヴ、サムライハート、ソニックグルーヴ、ザサンデーフサイチ、ポルトフィーノ、フォゲッタブル、ルーラーシップと名牝としては満足できる繁殖成績とは言えないだろう ビワハイジは初年度のビワワールド、続くファインセラに関しては早田牧場の生産となったが、牧場の破産に伴い社台ファームに移動、その後アドマイヤジャパン、アドマイヤオーラ、アドマイヤテンカと大物級を続々と輩出、そして6番仔に、そうブエナビスタが登場、これで完全にビワとエアの母としての成績は逆転した事になった、、、、 どつちが良くて、どっちがダメとかいう問題ではないが、競争時代の無念を母になってビワハイジが晴らしたと言えるんじゃないか そして、8番仔トーセンレーヴ、デビューが2度ほど延期になっている。やや脚元がまだ付いてこないようだが、走れば相当な大物やと思う 今週からの競馬、母馬にも注目してみてほしい ========================= 今週注目の2歳戦をもう1つ、日曜の京都9R白菊賞人気はおそらくケーティズジェムズ藤原英厩舎だろうが、面白いのは ![]()
1991年牝馬クラシック路線は稀に見ぬ大混戦となっていた。
<冒頭> 前年の牡牝混合の3歳重賞10レースでは牝馬が6勝をあげ、年が明けて4歳になってからも、シンザン記念をミルフォードスルー、ペガサスS(現アーリントンC)をノーザンドライバー、3戦3勝名門トウショウ牧場のシスタートウショウ、時代を大きく動かそうとしている社台ファームからは父ノーザンテーストのスカーレットブーケ、そして今回の主人公であるイソノルーブル抽選馬ながら前年の阪神3歳牝馬Sを含む5戦5勝、5強とも言われた桜花賞が幕を開ける。 ![]() イソノルーブルが「裸足のシンデレラ」と呼ばれるのには、生い立ちがある。名門の出でお嬢様のシスタートウショウ、スカーレットブーケなどどは違い、小規模牧場の出でしかも500万で売れた抽選馬だった(現JRA主催のブリーズアップセールのようなもの) JRAには、当時「抽選馬」という制度があった。競走馬の売買には閉鎖的な慣行、しきたり等が多いため、資金力が小さく、馬産界と特殊なパイプを持たない零細馬主は、馬を買うことさえなかなか難しい。そこで、こうした馬主のために、日本中央競馬会自身がセリで馬を買ってきた上で競走馬になれるよう調教し、最後には割り当てを希望する馬主に抽選で決められた順番に従って、調教した馬を配布する制度である。 名門出のお嬢様とは明らかな差があったルーブルだったが、いざデビューするとその差を感じさせない、いや、むしろ上回ったかのうような走りを見せ、抽選馬限定戦ではあったもののデビュー戦はスピードだけで1000Mを逃げ切り、2走目のダート戦ではパワーのある所も見せた そして、阪神3歳牝馬Sを迎える。ここでお嬢様スカーレツトブーケ、期待の牝馬ミルフォードスルーと相対する事になる 『アンタなんか初戦500万円の馬よ』byブーケ 『2戦2勝って抽選馬限定戦でしょ』byスルー 言ったか言わないかわからないが、これはファンの評価も同じ事で、ルーブルは8番人気に甘んじていた 所が、ゲートが開くと他のスピード自慢の馬を差し置いて、馬なりでハナに立ち、直線に入って2の脚、3の脚を使い、グングンとスピードを上げて行って超と言っても良いほどの横綱相撲で勝利した この勝利でお嬢様達、そしてファンも抽選馬イソノルーブルの強さを実感する事になった 年が明けてもエルフィンS・フィリーズレビューを圧倒的なスピードで逃げ切り、そして大混戦のクラシックロードへ突入(冒頭へ) ファンは5戦5勝のルーブルを他のお嬢様達を差し置いて、1番人気に指示をした。 ・・・・・・・・・ おてんばな気性だったルーブルは、桜花賞レース直前ゲート付近で落鉄し、つけなおそうと試みるも、ルーブルはパニック状態、そしてついにレースはスタートを迎える。ルーブルは靴を落としたまま桜花賞のゲート出た イソノルーブル落鉄事件はコチラを参考に 結果はお嬢様シスタートウショウが勝利、靴を落としたまま走ったイソノルーブルはハイペースに巻き込まれ5着に敗れた(ミニ情報、この時のシスタートウショウの口取り式で後に騎手になる池添騎手が参加していた) 1番人気で無敗の桜花賞馬を目指したが5着と言う結果に落胆した陣営・・・・・・・・ しかし、諦めない!!オークスへのリベンジを誓った 桜花賞から手綱を取った松永幹現調教師はオークスを後にこう語っていた 『騎手、厩舎よりも馬が勝ちたいと言う気持ちが1番強かった』と 抽選馬に対する嫌がらせかと思うような、20番枠からのスタートとなったルーブル 『やっぱり貴方は抽選馬、その血統なんかじゃ私に叶わないわ』byシスタートウショウ そんなお嬢様シスタートウショウも1番人気、2冠のプレッシャーからか、期待馬ミルフォードスルーと共に出遅れてしまう 絶好のスタートを決めたルーブルは馬上の王子様(松永幹)と絶妙な逃げで1000M、1マイルを通過する。 『抽選馬に勝たれちゃう』とばかりに、ノーザンドライバー、スカーレツトブーケが捕まえようと動くもルーブルは全く動じない、それどころかますます加速してゴール版に近づいていく ついに残り50M 『貴方なんかにお嬢様の私が負けるはず無いわよ』byシスタートウショウ 後方ににいた、シスタートウショウがゴール手前猛然とルーブルに襲い掛かる 着差はハナ差で見事、今回は靴を履いていた『シンデレラ』が王子様と1着でゴール版を駆け抜けた 抽選馬が名門お嬢様に勝った瞬間だった!! 「勝たせない」「勝ちたい」と言う、騎手、厩舎、馬主、馬の様々な思いがドラマを作り出した競馬の一例である。 <<完>> <おまけ> もちろん動画もありますよ!! <あとがき> 繁殖生活を向かえイソノルーブル、シスタートウショウだが、近代競馬の血統の波に飲み込まれていく。繁殖生活ではスカーレットブーケがダイワメジャー、スカーレットなど早々たる娘、息子を送り出し、競争生活のリベンジを果たした
まずは、前日の記事のコメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします
安藤勝、武豊、横山典など一流ジョッキーともなれば、年間GⅠレースには、15鞍は騎乗するだろう、 もちろんその中から勝ち負け出来る1番2番人気の馬にも騎乗はあるだろう、 それがマイナー騎手、リーディング下位の騎手になれば年間1鞍騎乗できればいい所、ましてや勝ち負けするのは難しい、プロの世界だから仕方はない事だが、騎手になった以上誰もが「GⅠ勝利」と願う事は当然だろう、ただあくまでプロの世界、GⅠを勝たず引退していくジョッキーも多い。 今回は、騎手人生の中で2度、「後一歩」と言う所までGⅠに手が届きそうになった1人の騎手の物語。 1998年牝馬クラシック、ファレノプシス武豊騎手を背に桜花賞、秋華賞2冠を達成した馬だ、同期にはエリモエクセル(オークス馬)ナリタルナパーク(秋華賞2着)ロンドンブリッジ(ダイワエルシエーロの母)エアデジャブー(エアメサイアの母)などライバルも豊富だった中2冠は評価できる。 引退レースとなった、エリザベス女王杯は、松永幹夫騎手で優勝している。 武豊、松永幹夫、両騎手のイメージが強い、ファレノプシス だが、デビューから4戦は、石山繁騎手が手綱を取っていた。 当時デビュー3年目でいわゆる「アンちゃん」から抜けたばかりだった、この当時若手騎手がGⅠに騎乗するのは本当にまれだった、デビューから3連勝でクラシック候補に上がり、師匠で管理する浜田正光調教師も「石山でクラシック」と名匠には確実な自信があった(ビワハヤヒデを管理) エリフィンSも単勝1倍台で勝ち、桜花賞TRチューリップ賞も堂々2.1倍の1番人気に押される だが、ここで痛恨の4着と取りこぼしてしまう。浜田正光調教師は「馬体重減が敗因」と弟子石山をかばったが 当然の事ながら、桜花賞に向けて、鞍上不安説が囁かれる。「重賞も勝てない騎手がGⅠを勝てるのか??」と テキ浜田は、最後まで石山で押したが、オーナーサイドの意向などもあり、桜花賞では武豊騎手に乗り替わり そして、2走続いた体重減を10㌔戻すと言う名匠ならではの調整で見事に1着 桜花賞を勝利したと言うことで、鞍上交代劇は幕を閉じた。 この時多くを語らなかった浜田正光調教師だが、後に「10㌔戻せたなら勝ち負けできた」と石山騎手でも当然勝てたであろう事を残している。 若手騎手に圧し掛かった重圧が取れるはずのGⅠ勝利を手の中からこぼれ落とさせた。 そして、それから2年後、奇しくもファレノプシスが桜花賞を制する1年前に誕生したサイコーキララ馬主さん縁の血統でもありデビュー前から浜田正光厩舎への入厩は決まっていた。 12月の新馬戦は父リンドシェイバー産駒らしく芝1200M戦でデビューし勝利を飾る。 2戦目には、1ハロン延長の1400M紅梅Sを勝利、そして、「桜花賞の前にマイル戦を」と陣営は再び桜花賞を意識、続くエルフィンSでもチアズグレイスを下し、3連勝を飾る。 そして、2年前の記憶が蘇るフィリーズレビュー(4歳牝馬特別)ここでもファンは石山のサイコーキララを断然の1番人気に指示、2着3着にはシルクプリマドンナ、エアトゥーレこの世代を代表する2頭 だが、このレース前陣営が気になっていた事があった「2年前と同じだ・・・・・・・・・」 ついに石山は誰に文句を言われる事もなく、自らの手でGⅠの騎乗を勝ち取った!!4連勝、当日の1番人気はほぼ確定、ライバルを差し置いて「最も桜花賞に近い」とマスコミは絶賛した。 そして、騎手人生2度目のGⅠ制覇のチャンス当日、1.8倍と言う断然人気で迎える。 ファンも2年前の雪辱を信じて疑わなかった。 (ここで本当はレース動画を投稿したかったのだが投稿の仕方がわからない?申し訳ない、JRAvanなどでチェックしてほしい) 外に持ち出すもじれいっぽくしか伸びず4着・・・・・1着所か複勝圏内からも漏れてしまう。。。。。 レース後、石山騎手は「青褪めた」と言う。 トレセン内部情報からだが「結果的にOP2走、TRが敗因じゃないかな、デビューから体重を減らして桜花賞には戻っていなかった、今回ばかりは豊でもダメだったんじゃない」と・・・・陣営がTRで気になってたのは、ファレノプシスと同じく体重減だった、ファレノプシスは桜花賞でプラス10㌔も・・・・サイコーキララはプラスなしでの出走、敗因はそこしか考えられない、実際に1着馬(チアズグレイス)3着馬(シルクプリマドンア)は既に勝負付けが済んでいる馬だっただけに その後、オークス出走も4番人気の6着、そして秋に悲願達成を狙うも故障で放牧、1年後復帰しクイーンS出走も引退となった。 石山自身も2度GⅠ(平地)で騎乗する事はなくなり、2007年落馬脳挫傷で(命は取り留めたも奥様の名前、自分が騎手だった事も忘れていた)懸命のリハビリもついにGⅠどころかターフを去ることになる。 石山騎手の闘病を書いた、奥さんの本 浜田正光調教師の定年引退式に訪れた石山騎手にもサプライズプチ引退式が行われた。 <あとがき> 競馬の神様が2度、石山騎手にGⅠを勝つチャンスを与えたのなら、もしかすれば再びターフに戻るチャンスを与えたかもしれない。ただ馬が走ってそれを見て馬券を買う。それが競馬ではない、妄想かもしれないが馬、騎手それぞれがドラマを作っている。それこそが競馬と言える。だからこそ面白いのでは!? ※今回の記事の感想、コメントなどお寄せ下さい。 |
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